スタジオ大四畳半

四畳半から一軒家に昇格。

*

3.論理問題の解答と解説

      2012/03/01

<<解説>>

まず、本文から読み取れるY教授の「主張」とは、「牛や鳥の食の安全が崩壊したことで、マグロの消費量は世界的に増え、マグロの価格はこれから高騰する」というものである。しかし、牛や鳥の食の安全が崩壊したことと、マグロの消費量が増加したこととは必ずしも直接的に結びつかない。すなわち、牛や鳥の食の安全が危険にさらされれば、消費者がこれらの消費を控えることは自明だが、だからといって、ここから直接的にマグロの消費量が増加することになるとの結論が導けるわけではない。「牛や鳥の食の安全の崩壊を受けて、世界中の消費者は肉から魚に食生活を移行し、マグロを食べ始めた」という説明を加えなければならない。よって、これを表した選択肢が正解となる。
(4)は「牛肉や鶏肉の安全性に危機感を覚えて、世界中の消費者が肉から魚に食生活を移行させて、マグロを食べるようになった」という内容であり、これは、鳥や牛の食の安全が崩壊したことと、マグロの消費量が世界的に増えたことを論理的に結びつけるものである。よって(4)が正解となる。

[牛や鳥の食の安全が崩壊した]
         ↓
(世界中の消費者が肉から魚に食生活を移行させて、マグロを食べるようになる)
         ↓
[マグロの消費量は世界的に増え、マグロの価格は高騰する]

以下、他の選択肢についても検討してみる。
(1)は、O教授が説明に出てきた家畜伝染病の影響で、実際に牛肉や鶏肉の消費は世界的に減少していると述べている。しかしながら、牛肉や鶏肉の消費の減少は、直接的にマグロの消費の増加に結びつくとは言えない。すなわち、本肢はO教授の論理の飛躍を補足する説明として最も適当とはいえない。よって本肢は誤りである。

(2)は、日本は世界一のマグロ消費大国で、日本人はマグロを食べすぎであると述べている。しかしながら、日本人がマグロを大量に食べているからといって、それが直接的に世界的なマグロの消費量の増加には結びつかない(注:日本人のマグロの消費量が特別増えているとの事実はない)。すなわち、本肢はO教授の論理の飛躍を補足する説明として最も適当とはいえない。よって本肢は誤りである。

(3)は、マグロの資源量の減少は獲り過ぎが原因であり、「養殖」と言われるマグロも実際には「蓄養」であると述べている。しかしながら、これはY教授の主張にある「牛や鳥の食の安全が崩壊した。従って、マグロの消費量は世界的に増え、マグロの価格はこれから高騰するだろう」という論理の飛躍を補足するものでは無い。すなわち、本肢はO教授の論理の飛躍を補足する説明として最も適当とはいえない。よって本肢は誤りである。

(5)は、BSEや鳥インフルエンザが実際に人に伝達する家畜疾病であると述べている。しかしながらこれらの事実は、これらの疾病の社会に与える影響力が大きいことを示しはするが、Y教授の主張にある論理の飛躍を補足するものでは無い。すなわち、本肢はO教授の論理の飛躍を補足する説明として最も適当とはいえない。よって本肢は誤りである。

以上より、正解は(4)である。

 - 雑文

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