タヨリナイ雲

夢野久作文体が思った以上にシックリときた。こういう感じならいくらでも書けそうだ。前回の続き。

二泊三日で湯沢に行ってきました。生憎天候には恵まれませんでした。それでも、最終日には茸狩りなどが出来る程に天候が回復しました。高校卒業以来、久しく原生林など歩いておりませんでした。肺に染み渡る森の空気がアンマリおいしかったので、ヤッパリ煙草は止めないとと思いました。

二晩とも飲み会でした。ここの所の蓄積した鬱憤を吐露してしまうつもりで参加したのですが、初日の朝から一生懸命になって突き詰めてきた気持ちは、芳醇な酒のめぐりにも解きほごすことはできず、言葉が喉の処で詰まってしまい、事の顛末を聞かれても結局、吐露することは叶いませんでした。本格的に話を振られた時、その時の僕の気持ちはもうあまり記憶に無いのですが、しかしいずれにしても持って生まれた臆病者の、平生はヘラヘラヘラとした軽口の雲を十重二十重と張り巡らせる事で心の奥深くを守っている僕が、これらの雲を取り払い、未だに自分でも今後ハッキリと向かい合う事ができる自信の無い話を引っさげて、十ほどの好奇の目の下へ飛び込んでいく勇気を出し得なかったのは当然であったのでした。そう云って自分の卑怯さを云い逃れる訳ではないのですが、そんなにしてドンドコドンドコのドン詰めまで考えまわして、気が遠くなるほど思い悩んだ僕は、馬鹿馬鹿しいくらい情けない心理状態になって、結局、最後に残る、事全体の「不可抗力の焦点」に囚われて動きが取れなくなってしまったのはやむをえない帰結であり、自然の結果として見逃してもらえるでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました